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#040_なぬか


 

七日ほど 桜見るため

この町で 庵に住む

月映えり 湯船へ背(せい)広げ

我癒えし世を 思うぞや

 

なぬかほと さくらみるため

このまちて あんにすむ

つきはえり ゆふねへせいひろけ

われいえしよを おもうそや

 

花見庵

 

我が家(賃貸マンション13階)の真横には川が流れ、桜並木が広がる。花見の時期には多くの人が訪れ、当方はベランダから高みの見物。まあこのときのために住んでいるようなものだ。

 

災害や疫病が起きても、桜は毎年咲き続ける。人は自然と共に生きることを静かに教えてくれる。身の丈に合った風流な暮らしを求め、自室を「花見庵」と名づけた。(2024/03)